記憶に残る綺麗な人。5

その人は金髪の坊主頭の女の子。

本当に二十歳そこそこの頃出会った人。

別に友達では無い、、クラスメートだった子。

大人っぽい感じはなくて、少女性というか、少年ぽいというか、そういう雰囲気の子だった。

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とても華奢で、骨が細くて肩幅がなくて、身長はそこまで高くないけど、手足が長くて顔が小さい。

芸能人で例えるなら、中島美嘉さんの体型。

あれ、私はパンクス体型だと思っているけど、あの体型本当に憧れる。

体型だけで既に垢抜けているようなそんな印象。

そんな彼女は多分本当にパンクが好きだったんだろうな。

服装もいつもパンクで。

細身の革ジャンにスキニーがよく似合っていて、顔は面長で、色白、そこまで美形!ってわけではないけど、整っていて、目にはいつも黒いメイクをしていたな。

金髪に染めた2センチくらいの長さの坊主が似合ってた。

潔いというか、ボーイッシュというか、性格もサバサバしていて、はっきり主張するタイプ。
でも名前は女の子らしい名前で、自分のことを名前で読んでいて、ギャップがあるかっこいい子。

自分の好きなファッションスタイルとそれが似合う体型と雰囲気が合致すると、こんなにかっこいいんだ!って気付かせてくれたな。

だってパンクが好きでも、どんなに全身そういうおしゃれで固めても、似合わない体型や顔っていうのがあるし、

無理している感じが出ると途端に頑張っちゃっている風に見えるものだと思うから、、。

「好きなもの」を着ることと、「似合う」を着ることとは違うって最近気付いて。

私も似合わなくても好きなものっていうのをやっぱりどうしても手放さないけど、

彼女はそういうのが自然と合致しているから、一際他人より垢抜けてスマートにかっこよく見えたのだろうな。

私はその頃自分に自信もなくて、下ばかり向いていた頃だけど、
彼女に「○○さん綺麗だよ」(自信持ちなよ)って、ふっと言われたことがあって、嬉しかったことがあったな。

普段お世辞とか使わない雰囲気の、特に私とは趣味も雰囲気も接点も無いのに、かけてくれた彼女言葉に励まされたっけ。

自分に自信を持って堂々としていることの大事さを教えてくれたな。

私は彼女みたいな人に憧れる傾向があるのかもしれない。
本当にこれはないものねだりだな。

私の席の隣が彼女の親友だったので、よく話が聞こえてきたのだが、

彼女は原宿を歩いていて、何かの雑誌の広告モデルにスカウトされたらしく、後日私も昔読んでいたジッパーという雑誌の広告で見た。

スナップショット風の広告だったように記憶している。

やっぱり素敵なかっこいい人は人を惹きつける何かがあるのだろうな、と妙に納得した。



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