記憶に残る綺麗な人。3

私が二十歳になるかならないかの頃の同級生が忘れられない。

二十歳くらいの頃、何か好きなテイストのファッションを追いかけたりし始めた頃だった。

私は古着にはまっていた。

花柄やレースなど、いまだに好きなテイストなんだけど、その頃が一番好きだったな。

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その同級生は私とは全然違うおしゃれを確立していた。

スタイルはどちらかと言えばがっしりしていて、顔も美人ってタイプではないのだけど、抜けるように色が白くて、ホワイトに近いカラーをした髪をツイストパーマにして、ボーイッシュな雰囲気。

すごいのはファッションセンス。

その子の前で待ち合わせしようか、などと冗談で言われるほど、派手であった。

派手と言っても色々あると思うが、彼女は柄物の組み合わせが特に得意で、アクセサリーも大きくてごついもの、デザイン性があるもの、かっこいいものを好んでつけていた。

柄×柄に、さらに首にも手首にもじゃらじゃらとアクセサリーをつけ、それがとても似合っていた。

おしゃれな人は引き算も上手だか、彼女はプラスにプラスして大技をかけているような、うるさくなりそうなとても濃いコーディネートなのに、良く似合っているという、真似できないおしゃれな人だった。

彼女の腕はもう正確には忘れたが、右腕にはゴールド、左腕にはシルバーと金属の色が統一されており、そこに彼女が大好きだと言っていた、「トンボ玉」のアクセサリーがたくさん組み合わせてつけてあったな。

白くてきめの細かい手に、なんとも言えない藤色にシルバーが入ったような偏光パールのネイルをしていた時には本当に素敵だ、と思ったのを覚えている。

私も爪だけ真似してみようと、似たように見えたピエヌのマニキュアを買ってつけてみたが、彼女のようには素敵にならなかった。

歩く個性の塊みたいな意志のある彼女のことをたまにふと思い出す。

今まで出逢った人の中でも一番デコラティブなおしゃれをしていたなあって。



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